シラバス参照

科目名 病院実務実習 
担当者氏名

伊東 亜紀雄

全開講対象学科 薬学部(6年)薬学科
年次 5年次 
クラス  
講義学期   
単位数 10 
必選区分 必修科目 
学期・曜日・時限  
部門 専門薬学教育部門-実習科目群 
備考 実施時期は全国共通(第1期:2月25日~5月10日、第2期:5月25日~8月9日、第3期:8月24日~11月8日、第4期:11月24日~2月14日 



準備学習・事後学習
実務実習モデル・コアカリキュラム(平成25年度改訂版)の【F 薬学臨床】に掲げられている各到達目標(SBOs)について、後述のテキスト、参考文献で予め学習しておくこと。また、実務実習事前講義・演習(事前学習)で学んだ各種調剤方法・患者対応方法など薬剤師に求められる技能に関する一連の流れを復習しておいて下さい。 
履修上の留意
○履修要件:
薬学共用試験(OSCEおよびCBT)に合格していること。
○施設配属:
実習病院は、原則として、東海地区調整機構を通じ、公共交通機関による利便性等を考慮した上で、実家住所地近辺の施設が割振られます。実家が東海圏以外の場合は下宿住所地近辺の施設となります。
○心構え:
実習は実際の医療を提供している医療施設で行われます。したがって学生とは言えども、医療を担う者としての自覚と社会人としての節度ある態度が求められます。また、病院では患者だけではなく、医師、看護師等の他の医療従事者も実務実習に関わっていることを常に念頭におき、チーム医療における薬剤師の役割を理解すること。 
授業の概要と目的
「薬剤師として求められる基本的な資質」の修得を目的とし、これまでに学んできた知識・技能・態度を基盤として実践的な臨床対応能力を身に付ける参加・体験型学習である。
実習は、臨床現場で即戦力として業務を遂行できることを目指すものではなく、医療、保健、福祉等において薬剤師として求められる基本的な知識・技能・態度、ならびに問題解決能力の修得を目指す。また、「基本的な資質」には、医学的、薬学的知識・技能の進歩に対応すべく薬剤師としての生涯研鑽の必要性を認識することも含まれる。病院での薬剤師業務を通じて、医療人としての倫理観を醸成させる実践的教育を受ける。本授業はCP2およびDP3に該当する。(科目ナンバリングコード:PP51605) 
サブタイトル
病院薬剤師業務を理解するための参加型学習 
到達目標
患者・生活者本位の視点に立ち、薬剤師として病院や薬局などの臨床現場で活躍するために、薬物療法の実践と、チーム医療・地域保健医療への参画に必要な基本的事項を修得する。 
授業計画
【項目欄】 【内容欄】
1. 薬学臨床の基礎:臨床における心構え  医療の担い手として守るべき倫理規範(患者の権利の尊重、守秘義務 等)を遵守し、実践する。
【F(1)②4〜7】 
2. 薬学臨床の基礎:臨床実習の基礎  病院における薬剤部門の位置づけと業務の流れ、他部門との連携について学ぶ。
代表的な疾患の入院治療において適切な薬学的管理を行うために、患者の入院から退院に至るまで継続して関わる。
急性期医療(救急医療・集中治療・外傷治療等)、周術期医療、周産期医療や小児医療、終末期医療、緩和ケア、外来化学療法における適切な薬学的管理について学ぶ。
【F(1)③6〜13】 
3. 処方箋に基づく調剤:法令・規則等の理解と遵守  調剤業務に関わる法的文書(処方箋、調剤録 等)の適切な記載と保存・管理を学ぶ。
法的根拠に基づき、一連の調剤業務を適正に実施する。
【F(2)①2〜3】 
4. 処方箋に基づく調剤:処方箋と疑義照会  処方箋ならびに注射薬処方箋が具備すべき事項(医薬品名、分量、用法・用量等)を理解し、処方箋の適切性を判断する。
薬歴、診療録、患者の状態から処方が妥当であるかを判断し、適切に疑義照会をおこなう。
【F(2)②7〜11】 
5. 処方箋に基づく調剤:処方箋に基づく医薬品の調製  処方箋に従って計数・計量調剤を行う。
主な医薬品の一般名・剤形・規格から該当する製品を選択し、適切に後発医薬品を選択する。
錠剤の粉砕、およびカプセル剤の開封の可否を判断し、実施する。
一包化調剤の必要性を判断し、実施する。
注射処方箋に従って注射薬調剤を行う。
注射剤・散剤・水剤等の配合変化の回避方法を学ぶ。
注射剤の無菌的混合操作を実施する。
抗悪性腫瘍薬などの取扱いにおけるケミカルハザード回避の手技を実施する。
特別な注意を要する医薬品(劇薬・毒薬・麻薬・向精神薬・抗悪性腫瘍薬等)を適切に取り扱う。
調製された薬剤に対して、監査を行う。
【F(2)③9〜19】 
6. 処方箋に基づく調剤:患者・来局者応対、服薬指導、患者教育  患者に合わせて適切に応対し、必要な情報(症状、心理状態、既往歴、生活習慣、アレルギー歴、薬歴、副作用歴等)を適切な手順で収集する。
患者(妊婦・授乳婦、小児、高齢者等を含む)の病状や背景に配慮し、お薬手帳・説明書などの資料を用いて適切な服薬指導・患者教育を行う。
収集した患者情報を薬歴や診療録に適切に記録する。
【F(2)④9〜15】 
7. 処方箋に基づく調剤:医薬品の供給と管理  医薬品を適切に供給・保管・廃棄する。
医薬品の適正な採用と採用中止の流れを学ぶ。
劇薬・毒薬・麻薬・向精神薬・覚醒剤原料および特定生物由来製品を適切に管理し取り扱う。
【F(2)⑤9〜13】 
8. 処方箋に基づく調剤:安全管理  特にリスクの高い代表的な医薬品(抗悪性腫瘍薬、糖尿病治療薬、使用制限のある薬等)の安全管理を体験する。
調剤ミスを防止するための方策を学ぶ。
施設内の安全管理指針を遵守し、施設内のインシデント(ヒヤリハット)、アクシデントの事例をもとに、リスクを回避するための具体策と発生後の適切な対処法を提案する。
院内での感染対策について学び、衛生的な手洗い、スタンタダードプリコーション、臨床検体・感染性廃棄物の適切な取り扱いを実践する。
【F(2)⑥8〜14】 
9. 薬物療法の実践:患者情報の把握  基本的な医療用語、略語を理解し、種々の情報源(診療録、薬歴・指導記録、看護記録、お薬手帳、持参薬等)から、薬物療法に必要な情報を収集する。
患者の身体所見を薬学的管理に活用する。
【F(3)①5〜7】 
10. 薬物療法の実践:医薬品情報の収集と活用  施設内の医薬品情報源利用し、薬物療法に対する問い合わせに対し、適切な情報提供を行い、根拠に基づいた報告書等を作成する。
緊急安全性情報、安全性速報、不良品回収、製造中止などの緊急情報を施設内で適切に取扱う。
【F(3)②2〜6】 
11. 薬物療法の実践:処方設計と薬物療法の実践(処方設計と提案)  代表的な疾患の患者について、診断名、病態、科学的根拠等から薬物治療方針を確認する。
治療ガイドライン等を確認し、患者の状態や薬剤の特徴を踏まえ、科学的根拠に基づいた処方を立案する。
薬物投与プロトコールやクリニカルパスを活用する。
入院患者の持参薬について、継続・変更・中止の提案をする。
アドヒアランス向上のために、処方変更、調剤や用法の工夫を提案する。
処方提案に際して、医薬品の経済性等を考慮し、薬剤の選択理由、投与量、投与方法、投与期間等について、医師や看護師等に判りやすく説明する。
【F(3)③2〜6】 
12. 薬物療法の実践:処方設計と薬物療法の実践(薬物療法における効果と副作用の評価)  医薬品の効果と副作用をモニタリングする。
薬物血中濃度モニタリングが必要な医薬品が処方されている患者について、血中濃度測定を提案し、血中濃度の推移から薬物療法の効果および副作用について予測する。
臨床検査値の変化と使用医薬品の関連性を理解し、患者の症状や検査所見などから評価する。
薬物治療の効果、副作用の発現、薬物血中濃度等に基づき、薬剤の種類、投与量、投与方法、投与期間等の変更を提案する。
患者の薬物治療上の問題点を列挙し、適切な評価と薬学的管理の立案を行い、SOAP形式等で報告に必要な要素(5W1H)に留意して、適切に記録する。
医薬品・医療機器等安全性情報報告用紙に、必要事項を記載する。
【F(3)④4〜13】 
13. チーム医療への参画:医療機関におけるチーム医療  他の薬剤師および医師・看護師等の医療スタッフと連携し、薬物療法上の問題点を解決する。 医師・看護師等の他職種と患者の状態、治療開始後の変化の情報を共有する。
医療チームの一員として、医師・看護師等の医療スタッフと患者の治療目標と治療方針について討議する。
医師・看護師等の医療スタッフと連携・協力して、入院患者の最善の治療・ケアを実践し、退院後の治療・ケアの計画を検討する。
病院内の多様な医療チーム(ICT、NST、緩和ケアチーム、褥瘡チーム等)の活動に薬剤師の立場で参加する。
【F(4)①4〜9】 
14. チーム医療への参画:地域におけるチーム医療  地域における医療機関と薬局薬剤師の連携を体験し、地域医療を担う職種間で地域住民に関する情報を共有する。
【F(4)②3〜4】 
15. 地域の保健・医療・福祉への参画:災害時医療と薬剤師  災害時における病院・薬局と薬剤師の役割について討議する。
【F(5)④3】 
テキスト
【書籍名】 【著者】 【出版社】
1. 薬学生のための実務実習連携ノートブック  愛知県薬剤師会・愛知県病院薬剤師会  愛知県薬剤師会 
2. わかりやすい新実務実習テキスト  病院・薬局実務実習東海地区調整機構  じほう 
参考文献
授業方法の形式
講義、演習、実習、SGD、自己学習 
成績評価方法及び評価基準
すべての学習項目を完了し、実習を終えることが合格基準の最低ラインである。これに実習を通じて習得・経験した技能・知識の指導薬剤師による評価ならびに実習に臨む態度(出欠席、課題、日誌など)により評価する。
・平常点(60%):病院実務実習の達成度
・学習項目の到達度(20%):指導薬剤師からの概略評価
・実習への取組姿勢(20%):実習中の態度を5つの観点(マナー、積極性・探究心、協調性、医療人となるための心構え、社会的常識)から指導薬剤師が評価

なお、実習においては全て出席することを原則とし、正当な理由のない遅刻・早退・欠席は減算し、2/3以上の出席がない場合は欠格とする。
また、課題・提出物などの指示に反した場合、減算する。 
受講生へのメッセージ
実習を通じて、病院での薬剤師業務を理解するとともに、医療人としての倫理観を醸成させて下さい。また、今までに学んだ知識、技能、態度をどのように薬剤師業務に反映させられるか、紐付けながら検証して下さい。そして、受け身ではなく、積極的に能動的に学習し、実務実習を実りあるものとして下さい。この実習での取り組みが将来、薬剤師としての基盤形成に繋がってきます。 
参考URL
画像
ファイル
更新日時 2019/12/24 17:40


PAGE TOP