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科目名 生物有機化学 
担当者氏名

坂井 健男

全開講対象学科 薬学部(6年)薬学科
年次 3年次 
クラス  
講義学期 後期 
単位数 1.5 
必選区分 必修科目 
学期・曜日・時限  
部門 専門薬学教育部門 
備考  



準備学習・事後学習
(講義開始前・夏休み)
本講義の受講にはスミスまたはソロモン有機化学をマスターしていることが必要条件である。本授業の開始前までに、スミスまたはソロモン有機化学上下を読み直して、全章末問題を解き直しておくこと。
(授業前日までの予習)
公開している授業スライドと教科書の該当箇所を読み、疑問点を整理しておくこと。また、反応機構上の疑問点があれば、スミスまたはソロモン有機化学に戻り該当部分を復習すること。
(授業後の復習)
授業後は、講義内容の復習と章間・章末問題を解くなど復習を行うこと。
(レポート作成や定期試験に向けた勉強)
合計4回課すレポート課題や定期試験に向けての過去問、教科書の章末問題、レポートの課題などの学習を行うこと。
以上の授業外学習を、毎回講義時間の1.6倍以上行うこと。 
履修上の留意
この講義では、生化学・分子生物学・薬理学・薬剤学などで学習した生体内での化合物の働きを、有機化学の反応機構をベースに理解することを目指します。よって、履修の前提としてスミスまたはソロモン有機化学の内容をしっかり理解した上で、生化学・分子生物学・薬理学の基本についてもよく勉強しておくことが求められます。生体内に出てくる化合物は少し複雑な構造を持つものも多いので、その働きを反応機構レベルで理解するには有機化学の土台がしっかりしていなければいけません。 
授業の概要と目的
これまで、基礎化学1,2、有機薬化学1,2,3で培ってきた「有機化学」の考え方をベースに、生化学・分子生物学・薬理学・薬剤学などで覚えてきたことを化学構造式・反応機構レベルで理解していき、体内で有機化合物が変化する原理を理解していくことが目的です。(科目ナンバリングコード:PP31362)
本授業はCP②およびDP②に該当する 
サブタイトル
生化学反応機構 
到達目標
1.生体内化合物の化学変化について反応機構的に説明することが出来るようになる。
2.医薬品と生体内化合物の相互作用について化学構造式をベースに理解できるようになる。
3.酵素・補酵素の働きを有機化学をベースに説明が出来るようになる。 
授業計画
【項目欄】 【内容欄】
1. 脂質代謝反応機構1:エステル加水分解  講義内容・目標の概説、従来の有機化学・生化学の復習と本講義とのつながりについての説明、生体内でのエステル・アミドの加水分解と触媒三残基。リパーゼ阻害剤、セリンエステラーゼ阻害剤の構造と働き。βラクタム系医薬品について。(教科書第3章、3・1)
[C4(1)①][C4(2)②] 
2. 脂質代謝反応機構2:エステル化  エステル化反応を通じ、ATPや補酵素Aの働きについて有機化学的に理解する。チオエステルとエステルの違いについて(教科書第3章、3・1)
[C4(1)①][C4(2)①] 
3. 脂質代謝反応機構3:酸化還元反応  脂肪酸のβ酸化を通じ、生体内の酸化還元に関係する補因子の働きを有機化学的に理解する。NAD+, FADなど。(教科書3・2および3)
[C4(1)①,②-2][C4(2)④1] 
4. 脂質代謝反応機構4:脂肪酸の生合成・メバロン酸経路  脂肪酸の生合成とメバロン酸経路。ビオチンの働き。高脂血症薬(HMG-CoA還元酵素阻害薬)の構造と働きについて。(教科書3・4ー3・5)
[C4(2)④1][C4(2)②] 
5. 炭水化物代謝反応機構1:糖類について  糖類についての基本事項の復習。アノマー効果など。(教科書4・1)
[C4(1)①] (一部アドバンスドの内容を含む) 
6. 炭水化物代謝反応機構2:解糖  解糖系(グルコースからピルビン酸まで)の反応機構を学ぶ。(教科書第4章4・1ー4・2)
[C4(1)①,②2] 
7. 炭水化物代謝反応機構3:ビルビン酸の嫌気的代謝と好気的代謝  ピルビン酸の嫌気的代謝と好気的代謝。チアミンの働き。ベンゾイン縮合(教科書4・3)
[C4(1)②2] 
8. アミノ酸代謝反応機構1:ピリドキサールの働き  アミノ酸代謝の上で鍵となるピリドキサールおよびピリドキサミンの反応機構を学ぶ。(教科書第5章5・1)
[C4(1)①, ②2] 
9. アミノ酸代謝反応機構2:分子状酸素のラジカル性と酸化反応  フェニルアラニンの酸化を通して、分子状酸素のラジカル性、鉄触媒による酸化反応を理解する。カテコラミン類の生合成(教科書5・5)
[C4(1)②3,4][C4(1)④2](一部アドバンスドの内容を含む) 
10. アミノ酸代謝反応機構3:鉄-オキソ錯体による酸化反応  鉄-オキソ錯体による酸化反応について(チロシン・ドパミン・セロトニンなどの生合成、発がん性物質の代謝的活性化など)(教科書5・5)
[C4(1)②3,4][C4(1)④2] (一部アドバンスドの内容を含む) 
11. ヌクレオチド代謝1:DNA、RNAのリン酸ジエステル結合の形成  DNA、RNAのリン酸ジエステル結合の形成に関する機構とそれに関係する医薬品(DNAポリメラーゼなど)の構造と働き(教科書第6章、6・1-6・2)
[C4(1)①][C4(2)①][C4(3)④1] 
12. ヌクレオチド代謝2:核酸の生合成  ピリミジン塩基の生合成。5-FUおよびメトトレキサートの働き(教科書6・3-6・4)
[C4(2)②][C4(3)④1] 
13. ヌクレオチド代謝3:DNAと直接反応する医薬品  アルキル化剤と歴史・インターカレーター・プラチナ製剤とHSAB理論など(プリント使用予定)
[C4(3)⑥] (一部アドバンスドの内容を含む) 
テキスト
【書籍名】 【著者】 【出版社】
1. マクマリー生化学反応機構  John McMurry ・ Tadhg Begley著・長野哲雄監訳  東京化学同人 
参考文献
【書籍名】 【著者】 【出版社】
1. メディシナルケミストリー  Graham L. Patrick  丸善株式会社 
2. ヴォート生化学上下    東京化学同人 
3. スミス有機化学またはソロモン有機化学上下    化学同人(スミス)、廣川書店(ソロモン) 
4. NEW医薬品化学    廣川書店 
5. 化学構造と薬理作用    廣川書店 
授業方法の形式
講義形式 
成績評価方法及び評価基準
定期試験(60点)、5,8,11,14回目の講義時に課すレポート(10点×4)。ただし、定期試験において、24点未満(40%未満)の成績だった場合は、レポートの成績に関わらず不合格とするので注意すること。
3分の2以上の出席がない場合は欠格とする。
なお、レポートについては採点して返却する。また、授業内で継続的に解説、講評、質問対応などを行う。定期試験については、講評(解説、解答例、採点基準)をまとめたペーパーを試験終了後に研究室のホームページにアップロードする。 
受講生へのメッセージ
創薬や薬学の専門家は、一つの専門分野だけでなく、化学・生物・物理・薬理・薬剤などの全ての分野を横断的に理解していることが要求されます。また、薬剤師として働く上で、臨床で起きている生体内反応を有機化学的に理解出来ることは重要なことです。一緒に、勉強しましょう。 
参考URL
1. 分子設計化学研究室ホームページ 生物有機化学の講義スライドをアップしています。 
画像
ファイル
更新日時 2020/01/23 11:57


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