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科目名 医薬資源化学 
担当者氏名

能勢 充彦

日坂 真輔

全開講対象学科 薬学部(6年)薬学科
年次 2年次 
クラス  
講義学期 前期 
単位数 1.5 
必選区分 必修科目 
学期・曜日・時限  
部門 専門薬学教育部門 
備考  



準備学習・事後学習
授業計画で指定したテキストの範囲を事前に確認し、わからない点などを予め把握して講義に臨むこと。事後学習としては、各回ごとに学習した生合成経路や、基本骨格、代表的な天然有機化合物(名称や特徴的な化学構造)などの復習をしておくこと。毎回、講義時間の2倍以上の自学自習をすること。 
履修上の留意
本講義では、天然有機物を化学構造式を基にして学習するため基礎化学や有機薬化学と関連し、加えて、天然有機物が生物体内において合成(生合成)される経路を学習するため生化学の内容とも関連する科目である。したがって、これらの科目内容を理解した上で受講することが望ましい。特に、基礎化学で学習した有機化合物の描き方、官能基の種類などを再確認しておくこと。講義中に配布する資料プリントは、毎回、テキストとともに全て持参すること。 
授業の概要と目的
現在用いられている医薬品の多くは、植物、動物および微生物など、自然界の生物に含まれる成分あるいはその成分をもとにして開発されたものである。そして、それらは構造的にテルペノイド(イソプレノイド)、ステロイド、芳香族化合物、アルカロイドなどに分類される。本講義では、これらの化合物が生物体内で、どのような経路(生合成経路)により合成され、どのような構造的特徴を形作るのかを化学的視点から学ぶことで、医薬品としても用いられる天然物の基礎を身に付けることを目的としている。本授業はCP②及びDP②に該当する。(科目ナンバリングコード:PP21328) 
サブタイトル
植物や微生物が産生する天然有機物は、多種多様な構造・特徴を有する。それらの中には医薬品として重要な化合物が多く含まれている。それらが、生体内において作り出されていくメカニズム(生合成)を化学的な視点から探る。 
到達目標
天然物有機化合物の生合成経路およびそこから形成される基本骨格を列挙でき、また、この化学構造に基づき、天然有機化合物を分類することができる。さらには、医薬品として用いられる具体的な天然物を説明することができるようになることを目標とする。これによって、新たな医薬品開発のための基礎学力の習得を目指す。 
授業計画
【項目欄】 【内容欄】
1. 天然物由来の医薬品  これまでの歴史のなかで、天然有機物が医薬品として活用されてきた事例を学び、天然物の医薬品としての役割を概観する。テキストp1-10 [C5 (2) ④1, 2, 3] 
2. 生体成分の扱い、抽出、分離および精製、生合成経路1  天然物の扱い方や、生体試料中の成分の抽出、分離、精製方法を学ぶ。また、一次代謝産物と二次代謝産物の相互関係を概観し、代表的な生合成経路を学ぶ。テキスト p11-17, p67-84 [C5 (2) ①1], [C5 (2) ③1] 
3. 生合成経路2  代表的な生合成経路を学ぶ(酢酸−マロン酸経路、シキミ酸経路、メバロン酸(イソプレノイド)経路)。テキスト p67-84 [C5 (2) ①1] 
4. 糖質および酢酸−マロン酸経路における代表的な化合物  糖質、酢酸−マロン酸経路の代表的な生合成化合物である脂肪酸、およびそこから派生する生理活性物質を学ぶ。テキスト p85-122 [C5 (2) ①2] 
5. 芳香族化合物1  シキミ酸経路に由来するフェニルプロパノイド及びこれに分類される代表的な生理活性物質を学ぶ。テキスト p170-176 [C5 (2) ①3] 
6. 芳香族化合物2  酢酸−マロン酸経路、あるいはシキミ酸経路から派生するアントラキノンの生合成及びこれに分類される代表的な生理活性物質を学ぶ。テキスト p176-179 [C5 (2) ①3] 
7. 芳香族化合物3  酢酸−マロン酸経路およびシキミ酸経路の複合経路から生合成されるフラボノイド及びこれに分類される代表的な生理活性物質を学ぶ。テキスト p179-192 [C5 (2) ①3] 
8. テルペノイド1  メバロン酸経路、MEP(非メバロン酸)経路を確認し、モノテルペンおよびセスキテルペンの代表的な生理活性物質を学ぶ。テキストp123-133 [C5 (2) ①4] 
9. テルペノイド2  ジテルペン、トリテルペンおよびカロテノイドの代表的な生理活性物質を学ぶ。テキスト p134-154 [C5 (2) ①4] 
10. ステロイド・サポニン  メバロン酸経路から生合成されるステロイドおよびサポニンを概観し、これに分類される生理活性物質を学ぶ。テキスト p149-151, p155-169 [C5 (2) ①4] 
11. アルカロイド1  各種アミノ酸について学習し、それらを起点として生合成されるアルカロイドについて学ぶ。オルニチンおよびニコチン酸由来のアルカロイド及び代表的な生理活性物質について学ぶ。テキスト p193-211 [C5 (2) ①5] 
12. アルカロイド2  フェニルアラニンおよびチロシンを生合成の起点とするアルカロイドを学ぶ。これらに分類される代表的な生理活性物質について学ぶ。テキスト p211-220, p230-232 [C5 (2) ①5] 
13. アルカロイド3  トリプトファンを生合成の起点とするアルカロイドを学ぶ。これらに分類される代表的な生理活性物質について学ぶ。テキスト p221-239 [C5 (2) ①5] 
テキスト
【書籍名】 【著者】 【出版社】
1. 資源天然物化学改訂版  秋久俊博、小池一男/編集  共立出版 
2. 資料プリント(最初の講義にて指示予定)     
参考文献
【書籍名】 【著者】 【出版社】
1. 医薬品天然物化学  Paul M Dewich 著、海老塚豊 訳  南江堂 
2. 薬学生のための天然物化学テキスト  高石喜久、馬場きみ江、本多義昭 編  廣川書店 
3. 薬学生のための天然物化学  木村孟淳 編  南江堂 
4. 医療を指向する天然物医薬品化学  横江一郎、北中進 編  廣川書店 
5. 化学系薬学Ⅲ. 自然が生み出す薬物  日本薬学会 編  東京化学同人 
授業方法の形式
講義 
成績評価方法及び評価基準
定期試験の結果(80%)および講義内で行う3回の小テスト(20%)により評価する。ただし、追試験においては、小テストの結果(20%)および試験の成績(80%)を合わせて評価するが、再試験に関しては、試験のみの成績(100%)にて評価する。小テストについは、授業内で解説、講評及び質疑応答を行う。定期(追再)試験の講評は、当該期の授業改善アンケート授業科目別報告書の教員のコメント欄に明記する。授業回数の3分の2以上の出席に満たない場合は欠格とする。 
受講生へのメッセージ
自然界より得られる有機化合物の構造は千差万別であるが、炭素原子よりなる基本骨格さえ見出すことができれば、複雑に結合している酸素、窒素、硫黄原子などに惑わされることなく、天然有機化合物の化学構造を理解できます。まずは、各生合成経路における特徴的な基本骨格を天然有機物の構造式より見出せるようになることを目標にしてください。[関連科目:基礎化学、基礎有機化学、有機薬化学Ⅰ、Ⅱ、Ⅲ、生化学Ⅰ、Ⅱ、Ⅲ、薬用植物と生薬、構造解析学] 
参考URL
画像
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更新日時 2020/07/03 11:07


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