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科目名 生物化学1 
担当者氏名

氏田 稔

全開講対象学科 農学部応用生物化学科
年次 1年次 
クラス C・D 
講義学期 後期 
単位数
必選区分 必修科目 
学期・曜日・時限  
部門 専門教育部門-専門教育科目群必修 
備考  



準備学習・事後学習
・日頃から新聞、雑誌、各種メディアなどで生命科学に関する最新の情報を随時チェックし、生命科学全般に対して広く関心を持つようにすること。
・毎回の授業内容をテキストや参考文献などで調べ、自分なりにまとめること(授業時間に見合うだけの時間を必要とする)。
・次回の授業範囲を予習し、専門用語の意味などを理解しておくこと(授業時間に見合うだけの時間を必要とする)。
・疑問点に対する教員からの解説に関しても復習すること。
・授業時間の2倍の自己学習を必要とする。 
履修上の留意
 これまで生物学や化学が得意であったかどうかには関係なく、生物化学1では、かなりの勉強量が要求される。生物化学1の学習は1年次の細胞生物学や2・3年次の生物化学2、代謝生化学、動物生命科学、タンパク質・遺伝子工学の修得にとって大変重要である。 
授業の概要と目的
 生物化学1では主に糖質およびタンパク質の構造と機能について学ぶ。また、実際の研究方法についても説明する。キーワードは「生命と分子」である。生物化学1で学ぶ内容は農学を含む生命科学の基礎・基本であり、応用生物化学科のカリキュラムを履修する上で不可欠な知識の習得を目的とする。本科目はDP2の生命科学に該当する科目である。
(科目ナンバリングコード:AB11201) 
サブタイトル
 生物化学は生命現象を分子レベルで解明する学問であり、生物学と化学の知識が要求される。本学科のどの分野を学ぶ上でも不可欠な知識・センスである。 
到達目標
・糖質やタンパク質の構造と機能について論理的に説明することができる。
・生命現象を分子レベルで説明することができる。
・指定した問題集に対する正答率が60%以上である。 
授業計画
【項目欄】 【内容欄】
1. 生命と水   水は生体反応の溶媒であり、酵素を始めとする生体高分子の構造と機能に大きな影響を与えている。水の性質と緩衝液について学ぶ。必要に応じて疑問点に対する解説も行う。 
2. 糖質の種類と構造   糖質には単糖類・オリゴ糖類・多糖類がある。単糖類は比較的単純な化合物だが、単糖類同士が結合してできるオリゴ糖類や多糖類は一転して複雑で多様な構造を持つようになる。必要に応じて疑問点に対する解説も行う。 
3. 糖質の性質と機能   糖質の機能としてはエネルギー源となることや構造体として働くことなどが挙げられるが、それだけではない。多様な構造を持つ糖質は生命において複雑な生物活性を発揮する。糖質は構造の違いにより多様な性質を示す。必要に応じて疑問点に対する解説も行う。 
4. 糖タンパク質   ほとんどのタンパク質には糖が共有結合している。糖含量は様々であるが、共有結合した糖がオリゴ糖鎖の場合、糖タンパク質と呼ばれる。このオリゴ糖鎖はタンパク質の機能を制御していることが多い。また、オリゴ糖鎖はタンパク質部分とは異なり、遺伝子の厳密な支配を受けていないので、ミクロ不均一性を示す。糖タンパク質の生合成についても学習する。必要に応じて疑問点に対する解説も行う。 
5. プロテオグリカン   動物の細胞外マトリックスなどには多様なグリコサミノグリカンが存在する。これらは二糖単位の繰り返し構造を持つ多糖であり、多くの場合、コアタンパク質に共有結合し、プロテオグリカンとして存在する。グリコサミノグリカンやプロテオグリカンは、特徴的な物理化学的性質や重要な生物学的機能を有する。必要に応じて疑問点に対する解説も行う。 
6. 糖脂質   糖脂質は水溶性の糖鎖が脂質に共有結合した化合物であり、主に細胞膜の構成成分として存在する。細胞間の認識や情報伝達に関係しており、脳・神経系、がん、血液型などにおいて重要である。必要に応じて疑問点に対する解説も行う。 
7. 細胞壁成分   動物の細胞外マトリックスとは異なり、植物や微生物の細胞壁にはセルロース、ペクチン、キチン、β-1,3/1,6-グルカン、マンナン、リポ多糖、ペプチドグリカンなどが存在し、それらの形を維持している。植物や微生物の細胞壁成分は食品・医薬品・環境産業においても重要である。必要に応じて疑問点に対する解説も行う。 
8. 糖鎖研究法   糖鎖の研究に関して、糖鎖の化学的遊離法・酵素的遊離法、各種クロマトグラフィー、レクチンを用いる方法、糖転移酵素を用いる方法などについて学ぶ。必要に応じて疑問点に対する解説も行う。 
9. アミノ酸の種類と構造   アミノ酸はタンパク質の構成成分であり、アミノ基とカルボキシ基を持つ。一般にタンパク質を構成するアミノ酸は20種あり、側鎖(R基)の構造が異なる。アミノ酸は主に非極性側鎖を持つアミノ酸、極性無電荷側鎖を持つアミノ酸、電荷のある極性側鎖を持つアミノ酸の3つに分けられる。必要に応じて疑問点に対する解説も行う。 
10. アミノ酸の性質と機能   アミノ酸のアミノ基とカルボキシ基は容易にイオン化する。アミノ酸の側鎖の性質は遊離アミノ酸でもタンパク質分子中でもそれらの物理的・化学的性質に影響を与える。必要に応じて疑問点に対する解説も行う。 
11. タンパク質の種類と構造   アミノ酸はペプチド結合により鎖状のオリゴマーやポリマーをつくり、オリゴペプチドやタンパク質(ポリペプチド)となる。タンパク質は1本または2本以上のポリペプチド鎖から成り、アミノ酸配列や鎖長の違いなどにより様々な種類のタンパク質がつくられる。タンパク質の構造には一次構造、二次構造、三次構造、四次構造がある。必要に応じて疑問点に対する解説も行う。 
12. タンパク質のコンホメーション   タンパク質のコンホメーション(立体構造、高次構造、三次元構造)は、そのアミノ酸配列(一次構造)によって決定される。また、タンパク質の形(構造)は、その働き(機能)にとって極めて重要である。すなわち、遺伝子はタンパク質の一次構造だけではなく、コンホメーションや機能までも支配している。必要に応じて疑問点に対する解説も行う。 
13. タンパク質の性質と機能   タンパク質は生命現象の中心を担っており、その機能は数え上げればきりがない。タンパク質の変性、タンパク質分解酵素(プロテアーゼ)に対する感受性、溶解性、等電点、反応性、吸光度、検出反応、定量法、生物活性などについて学ぶ。必要に応じて疑問点に対する解説も行う。 
14. タンパク質研究法   SDS-ポリアクリルアミドゲル電気遊動(SDS-PAGE)、ウェスタンブロット法、エライザ法(ELISA)、各種クロマトグラフィー、モノクローナル抗体、ポリクローナル抗体、アミノ酸配列決定法、質量分析法などの基礎知識はタンパク質の研究に不可欠である。必要に応じて疑問点に対する解説も行う。 
15. バイオインフォマティクス(生命情報学)   バイオインフォマティクス(生命情報学)について学ぶ。必要に応じて疑問点に対する解説も行う。 
テキスト
【書籍名】 【著者】 【出版社】
1. 「ヴォート基礎生化学 第5版」    東京化学同人 
参考文献
【書籍名】 【著者】 【出版社】
1. 「Essential 細胞生物学 原書第4版」    南江堂 
2. 「生化学辞典 第4版」    東京化学同人 
3. 「細胞の分子生物学 第6版」    ニュートンプレス 
4. 「レーニンジャーの新生化学 上・下 第6版」    廣川書店 
5. 「生命科学 改訂第3版」    羊土社 
授業方法の形式
講義 
成績評価方法及び評価基準
 定期試験の結果(100%)によって評価する。特別な事情を除き、欠席・遅刻・早退は厳禁であり、減点となる。皆勤は当然のことであり、特に加点はしない。 
受講生へのメッセージ
 わからないことがあれば質問し、あるいは自分で調べるなど、積極的に講義に参加することを期待します。生物化学の知識は現代社会の常識となりつつあります。講義を通して、科学的思考力や知的好奇心を育み、命の大切さ・複雑さを知ってください。また、科学の知識に偏ることなく、文化や伝統なども大切にする、知性と品格のある人間になってください。講義では板書したことを受動的に書き写すだけではなく、話している内容を理解し、自ら重要だと判断した場合に書き取ることができるようにトレーニングを積んでください。人生において学問は非常に大切です。 
参考URL
画像
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更新日時 2019/01/18 18:38


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