| |
|
【項目欄】
|
【内容欄】
|
|
1.
|
イントロダクション
|
講義内容、評価方法等について説明します。産業や企業に関する最近のニュースから、本講義の内容に最も相応しい事例を選び、各種資料や新聞記事をもとに解説を加え、以降の講義の導入部とします。
|
|
2.
|
「産業」概念と産業分析の3つのアプローチ
|
「産業」とは何かについて企業や国民経済との関連で説明します。また経済分析や公式統計での「産業」の取扱いについて解説します。産業組織、産業構造、産業連関の相違についても触れます。
|
|
3.
|
産業構造の高度化
|
産業構造論の考え方を産業組織論との比較で明らかにします。Petty-Clarkの法則を日米経済における過去100年ほどのデータで確認します。産業構造高度化の論理や製造業の重要性についても触れます。
|
|
4.
|
産業連関分析のエッセンス
|
産業連関分析の概要を産業組織論との比較で明らかにします。産業連関表の構造を紹介した後、最新のわが国産業連関表を用いて日本経済の産業編成状況を確認します。影響力係数・感応度係数についても触れます。
|
|
5.
|
産業組織論の構造
|
産業組織論の分析手法を基礎的諸条件、市場構造、市場行動、市場成果の各要因に基づき説明します。集中度や参入障壁・製品差別、価格戦略や広告・宣伝、ROEやイノベーション等が競争との関わりで詳述されます。
|
|
6.
|
市場機構と余剰分析 (1)
|
市場機構を資源配分、需給調整、経済的意思決定の3つの視点から説明します。需給調整が価格シグナルで行われる点で、また分権的に意思決定される点で、市場機構は伝統的システムや計画経済と区別されます。
|
|
7.
|
市場機構と余剰分析 (2)
|
完全競争市場の有効性を余剰分析により明らかにします。評価基準となる消費者余剰、生産者余剰、社会的余剰各々について説明した後、完全競争市場と独占・寡占市場でのそれらの相違について図解します。
|
|
8.
|
価格決定原理と市場の諸類型
|
市場機構のもとでの価格決定原理を限界費用や限界収入により説明します。完全競争、独占、独占的競争等について、それら市場の特徴と均衡価格の決定原理について述べ、損益分岐点や操業停止点についても触れます。
|
|
9.
|
市場分化の規定因
|
市場が完全競争や寡占・独占、独占的競争に分化していく要因を説明します。参入障壁要因では最低必要資本量、規模の経済性、絶対費用、公的規制が、製品差別要因では物理的差異、顧客サービス等が論じられます。
|
|
10.
|
市場経済のデメリット
|
万能に見える市場経済ですが、デメリットも存在します。遊休能力や失業といった資源の不完全利用、市場の失敗、そして所得・資産分配の不平等化です。ここでは市場の失敗を除く2つのデメリットについて解説します。
|
|
11.
|
市場の失敗 (1)
|
市場の機能不全としてよく知られている市場の失敗のうち、寡占・独占の形成と外部効果について説明します。寡占・独占が形成されるプロセスやその弊害、対策について述べた後、外部経済・不経済について触れます。
|
|
12.
|
市場の失敗 (2)
|
市場の失敗として著名な公共財供給の困難と情報の偏在について説明します。公共財については消費の非競合性、排除不可能性から説き起し、一般公共財と純公共財の区分、Free Rider について述べます。
|
|
13.
|
規制緩和と産業組織
|
欧米およびわが国において70年代半ばから注目され実施されてきた規制緩和について、理論的かつ実証的に考察します。規制が緩和されるに至った根拠、および90年代のわが国規制緩和の効果について検討します。
|
|
14.
|
グローバル化と産業組織
|
わが国の伝統的産業組織が、80年代半ばからのグローバル経済化でどのような影響を受けたかを考察します。系列取引・企業集団・流通系列化からグローバル調達・グループ再編・価格破壊への変容をフォローします。
|
|
15.
|
情報化と産業組織
|
情報ネットワーク化の進行が産業組織に及ぼす効果について検討します。企業間競争の変容(戦略情報システム)や産業編成の組替え、そして企業組織の再編(リエンジニアリング、アウトソーシング)について述べます。
|
|