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科目名 タンパク質・遺伝子工学 
担当者氏名

奥村 裕紀

全開講対象学科 農学部応用生物化学科
年次 3年次 
クラス C・D 
講義学期 前期 
単位数
必選区分 選択科目 
学期・曜日・時限  
部門 専門教育部門-専門教育科目群選択 
備考  



準備学習・事後学習
1,2年次の必修科目「生物化学1,2」の内容、1年次後期の選択科目「細胞生物学」を履修している場合はその内容、2年次後期の選択科目「代謝生化学」を履修している場合はその内容、および3年次前期の選択科目「動物生命科学」を本科目とともに受講している場合はその内容も合わせて十分に復習すること。本科目(15回2単位)の修得には、1回の講義について計4時間の準備学習・事後学習が必要とされている。これに見合った学習を心がけること。毎回配布する講義プリントの内容、および教科書の関連項目(講義内および後述の解説文中で指示する)をよく読んで、復習すること。本講義では、毎回講義の前日までにWebClassで講義内容の解説文を配信するので、予習・復習に利用することができる。またWebClassに各回ごとの講義内容に関する質疑応答用の掲示板を設けるので、できる限り毎回質問を記入し、疑問点を早めに解決しておくこと。 
課題・定期試験に対するフィードバック
毎回の講義内容に対する質問をWebClassの掲示板で受け付け、全ての質問に対して掲示板や講義内で適宜回答する。また、定期試験後にはWebClassを通して採点基準を公開し、希望者に対して試験結果の解説を実施する。 
履修上の留意
1,2年次の必修科目「生物化学1,2」、1年次後期の選択科目「細胞生物学」、および2年次後期の選択科目「代謝生化学」を履修していることが望ましい。また、3年次前期の選択科目「動物生命科学」と本科目を合わせて受講することを勧める。 
授業の概要と目的
タンパク質は、あらゆる生命現象の主要な駆動装置であるといえる。私たち人類は、タンパク質の構造と作用機構の研究から得られる知識を基に、私たちの生活の質を向上させる目的で、タンパク質に適切な改変を加えたり作用機構に影響を与えたりする技術を発展させつつある。本講義では、タンパク質の立体構造、翻訳後修飾、構造生物学、作用機構の基礎、および組換えタンパク質作製法などのタンパク質工学の知識について学習する。 
アクティブ・ラーニング
WebClassの掲示板を利用した、毎回の講義内容に対する質疑応答 
該当するCP(カリキュラム・ポリシー)およびDP(ディプロマ・ポリシー)
本科目の目的は、農学部人材養成目的の学位授与方針(Diploma Policy)項目2、カリキュラム編成・実施方針 (Curriculum Policy) 項目2に該当する。 
実務経験と授業内容の関係
本講義では、担当教員が海外の研究機関に勤務した際の研究経験に基づき、タンパク質や遺伝子の研究手法に関して解説する。 
科目ナンバリングコード
AB31214 
サブタイトル
タンパク質はあらゆる生命現象の主要な駆動装置であり、構造を改変したり作用機構に影響を与えたりすることで、生命現象を操作することができる。 
到達目標
タンパク質の立体構造や高次構造、翻訳後修飾についての理解を深め、タンパク質の構造と機能の関わりを論理的に説明することができる。組換えタンパク質作成法などタンパク質工学の技術についての知識を身に付ける。 
授業計画
【項目欄】 【内容欄】
1. タンパク質の立体構造  タンパク質は、アミノ酸がペプチド結合によって直線的に重合したポリペプチドが、αへリックスやβシートなどの安定な折りたたまれ方をすることによって形作られている。タンパク質の立体構造について解説する。 
2. タンパク質の構造解析法  タンパク質の立体構造を解析する手段として、X線結晶構造解析、NMR、電子顕微鏡を用いた方法の原理と使用例について概説する。 
3. タンパク質研究における質量分析法  物質の質量を正確に計測する質量分析法は、タンパク質の構造や機能の解析には欠かせない実験手法となっている。タンパク質研究に使われるいくつかの質量分析法の原理と使用例について概説する。 
4. タンパク質研究における質量分析法と NMR (近年のノーベル賞より)  質量分析法と NMR をタンパク質の研究に適用することを可能にした、近年のノーベル賞受賞研究について解説する。 
5. アミノ酸配列解析法と DNA 塩基配列解析法  タンパク質や遺伝子の研究に欠かせない、アミノ酸配列解析法 (エドマン分解) と DNA 塩基配列解析法 (ジデオキシ法) について、原理を解説する。また、ジデオキシ法に関連して、PCR の基本原理についても復習する。 
6. 遺伝子導入と発現  細胞に外部から遺伝子を導入し、導入した遺伝子を細胞内で目的どおりに発現させて組換えタンパク質を作製する技術は、タンパク質工学や遺伝子工学の中核をなす技術の1つである。細胞への遺伝子導入法、導入された遺伝子の発現のメカニズムなどについて、特に発現制御機構を中心に解説する。 
7. タンパク質への変異導入法  目的の改変を加えた組換えタンパク質を作製するために、遺伝子配列に変異を導入するいくつかの方法について詳述する。 
8. 組換えタンパク質の発現  組換えタンパク質を得るため、細胞に遺伝子を導入し、発現させるための手法、および発現させた組換えタンパク質の精製法について解説する。 
9. 遺伝子ターゲッテイングとトランスジェニック動物 (近年のノーベル賞より)  真核生物の染色体 DNA 上の特定遺伝子に目的とした変異を導入する方法である、遺伝子ターゲッテイングの原理と、遺伝子組換え動物 (トランスジェニック動物) の作製法について、近年のノーベル賞受賞研究を題材にして解説する。 
10. GFP  現在、緑色蛍光蛋白質 (GFP) は、組換えタンパク質を用いた研究に欠かせない道具の1つとなっている。GFP の発見と開発について、近年のノーベル賞受賞研究を題材にして解説する。 
11. タンパク質の相互作用研究法  Two-hybrid 法、Pull-down 解析、ELISA、SPR、FRET など、タンパク質間の相互作用を解析するための伝統的および最新の実験手法とその応用について解説する。 
12. タンパク質研究の道具としての抗体  タンパク質の構造と機能の研究に欠かせない道具の1つである、ポリクローナル抗体とモノクローナル抗体について、その作製法や違い、特徴などについて解説する。 
13. リボソームの構造と機能  細胞内でのタンパク質合成の場であるリボソームの構造と機能は、原核生物リボソームの立体構造解析によって解明された。タンパク質工学の技術を駆使して解明されたリボソームの構造と機能について、近年のノーベル賞受賞研究を題材にして解説する。 
14. バイオインフォマティクス  近年、遺伝子配列情報やタンパク質のアミノ酸配列情報をコンピュータで解析することによって、タンパク質の構造や相互作用の予測、分子系統解析などが行われている。バイオインフォマティクスについて概説する。 
15. 総括  事前に受講者から講義内容に関する質問を募集し、それらの質問に回答するとともに、本講義でこれまでに学んだことについて総括する。 
テキスト
【書籍名】 【著者】 【出版社】
1. Essential 細胞生物学 原書第5版    南江堂 
2. ヴォート基礎生化学 第5版    東京化学同人 
3. (講義中に随時紹介する学術論文など)     
参考文献
【書籍名】 【著者】 【出版社】
1. Essential Cell Biology 5th edition (上記「Essential 細胞生物学 原書第4版 (南江堂)」のオリジナル版) および 5th edition    W. W. Norton & Company 
2. Molecular Biology of the Cell 6th edition (日本語版:「細胞の分子生物学 第6版」)    W. W. Norton & Company (日本語版: ニュートンプレス) 
3. ホートン生化学 第4版    東京化学同人 
4. レーニンジャーの新生化学 第4版    廣川書店 
5. 日本生化学会編 基礎生化学実験法    東京化学同人 
授業方法の形式
講義 
授業の実施方法
対面授業 
成績評価方法
定期試験 (100%) ただし、受講態度が悪い場合は、定期試験の成績に関わらず減点対象となる。毎回の講義内容に対する質問をWebClassの掲示板で受け付けるが、その質問回数を講義への取り組み状況として評価し、加点対象とする場合がある。また、出席回数が3分の2 (10回) に満たない場合は欠格とする。 
成績評価基準
定期試験では、タンパク質の立体構造や高次構造、翻訳後修飾について深く理解し、タンパク質の構造と機能の関わりを論理的に説明することができるかどうか、また、組換えタンパク質作成法などタンパク質工学の技術についての知識を身に付けたかどうか、が評価基準となる。C(合格)となるためには、到達目標を最低限達成することが必要である。 
受講生へのメッセージ
生命科学は、私たち生命の仕組みや成り立ちを探求する学問であり、そこから得られる知識を応用し、私たちの生活をより良くしていくことができます。学問は疑問を持つことから始まります。あらかじめ教科書を熟読し、講義中、講義後にかかわらず、疑問点は積極的に質問してください。日々新しい発見がなされている生命科学の最新の情報に関する疑問、質問にも可能な限り答えたいと思います。 
参考URL
1. 学習に有用な参考URLは、講義内で随時紹介する。   
画像
ファイル
更新日時 2024/02/01 15:46


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