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科目名 植物細胞工学 
担当者氏名

津呂 正人

全開講対象学科 農学部生物資源学科
年次 3年次 
クラス A・B 
講義学期 前期 
単位数
必選区分 選択科目 
学期・曜日・時限  
部門 専門教育部門-専門教育科目群選択 
備考  



準備学習・事後学習
次回の予告授業内容を指定の参考資料で予習すること。また、授業ノートを整理して理解が不十分なところは、積極的に質問すること。本講義は高校生物で学習した植物細胞の特異性について、さらに高度な機能を利用した応用・実践編となるので、高校生物を履修していなかった学生は高校生物の教科書や参考書に目を通し、基礎知識を習得しておくこと。
小テストは模範解答を示します。間違った解答をした場合はもう一度復習をしておくこと。授業前1時間の予習と3時間の復習を行うこと。講義直後の10分間に要点を整理するとなお学習効果が向上する。
本講義では理解度を意識するためにしばしば小テストを行う。日頃の復習が理解向上に直結する。 
課題・定期試験に対するフィードバック
小テストは実施後に解説を行い、都度理解度を確認する。
定期テストは実施後に試験総括と講評を行い、公表する。 
履修上の留意
卒業研究や生物系技術職で必要とされる技術や知識が多く含まれます。植物細胞の生理反応を理解し、知識を深めたいと考えている学生は履修しておくことが望ましい。
また、講義は板書中心に進めます。授業中に書き留めたノートを授業後に整理することが体系的に理解するために必須です。 
授業の概要と目的
本講義は植物細胞を利用した物質生産や新たな植物の開発などの基盤となる技術を扱う分野である。植物細胞がもつ多様な能力と利用の可能性について解説し、植物細胞に関する知識を深める。 
アクティブ・ラーニング
特になし 
該当するCP(カリキュラム・ポリシー)およびDP(ディプロマ・ポリシー)
本科目はDP2、CP2に該当する。 
実務経験と授業内容の関係
(実務経験と授業内容との関連)京都府試験研究機関での開発経験を活かし,細胞工学技術を使った新品種開発に関する実践的教育を行う。 
科目ナンバリングコード
AA31124 
サブタイトル
植物を中心とした細胞の工学的利用技術とその応用。 
到達目標
植物細胞がもつ多様な能力を利用するための基礎知識を身につける。
卒業研究およびその後の試験研究現場で生じる現象について、その要因と対処法について速やかに対応できるようになる。 
授業計画
【項目欄】 【内容欄】
1. 植物細胞工学について  植物細胞工学についてその概要を説明する. 
2. 分化全能性1  植物が持っている分化全能性について解説し,脱分化,再分化と植物ホルモンの関係などを解説する. 
3. 分化全能性2  植物体再生には不定胚,PLBなどいくつかの経路がある.それぞれについて具体的な例を示しながら解説する. 
4. 組織培養の基礎  植物組織培養を行うにあたっての基礎的な技術,滅菌方法,目的別の培地の種類や組成を解説する. 
5. 組織培養の利用1  大量増殖,ウィルスフリー化,人工種子の生産,希少植物の保存など組織培養を利用した技術は多い.ここでは具体例を示しながら,その意義を解説する. 
6. 組織培養の利用2  培養細胞を利用した二次代謝産物の生産について,具体例を示しながらその意義を解説する. 
7. 組織培養の利用3  半数体の作出と意義,倍数体の利用についてその作出方法と意義を解説する. 
8. 変異の創出  細胞融合や体細胞変異は新しい形質を作り出す上で重要な手法である.変異創出法について具体例を示しながら,その意義を解説する. 
9. 雑種・キメラの作出と意義1  自然の交雑では得ることの難しい種間・属間雑種の作出法とキメラ作出法について解説し,農業上の重要性を説明する. 
10. 雑種・キメラの作出と意義2  自然の交雑では得ることの難しい種間・属間雑種の作出法とキメラ作出法について解説し,農業上の重要性を説明する. 
11. 遺伝子組換え植物1  遺伝子組換え植物について,作出法を解説する.あわせて,組換え植物が抱える諸問題について日本における事例を紹介する. 
12. 遺伝子組換え植物2  遺伝子組換え植物について,現在世界で利用されている組換え植物の具体例を紹介し,将来の展望を解説する. 
13. 細胞情報の利用1  DNAマーカーについて解説し,日本における具体的な使用例とそれがもたらす意義について詳述する. 
14. 細胞情報の利用2  ゲノム分析と染色体分析について解説し,ゲノム情報が農学(農業)へもたらす効果について詳述する. 
15. 授業のまとめ  これまでの授業で学んだことについて,総括を行う. 
テキスト
【書籍名】 【著者】 【出版社】
1. なし     
参考文献
【書籍名】 【著者】 【出版社】
1. 「植物細胞・組織培養の実際」  遠山 益・久世洋子 訳  丸善 
2. 「夢の植物をつくる」  三位正洋  昇華房 
3. 「植物バイテクの基礎知識」  大澤勝次  農文協 
授業方法の形式
講義 
授業の実施方法
対面授業 
成績評価方法
定期試験(80%)、小テスト(20%)
出席は加点要素としないが、授業回数の3分の2以上の出席に満たない場合は欠格とする。 
成績評価基準
定期試験(80%):講義内容の理解度と応用力の評価。
小テスト(20%):講義内容の基礎的事項の確認。
C(合格)となるためには、到達目標を最低限達成することが必要である。 
受講生へのメッセージ
本講義を通して、植物がもつ偉大な能力と多様性の確保の戦略を理解して、今後の研究に役立てて欲しい。 
参考URL
1. 特になし   
画像
ファイル
更新日時 2024/01/16 17:58


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