シラバス参照

科目名 サービスサイエンス特論2 
科目名(英字) Special Studies Ⅱ for Service Science 
担当者氏名

北野 達也

酒井 順哉

対象研究科・専攻 都市情報学研究科都市情報学専攻修士課程 
講義学期 前期 
単位数



準備学習・事後学習
毎回のシラバス項目名とその内容を確認し、あらかじめ自分の考え方をWordまたはPowerpointにまとめ、発表できるようにする。発表資料はあらかじめ必要部数、各自で準備する。
毎回、講義時間の2倍の自学自習をすること。 
授業の概要と目的
高齢少子化の到来に加え、医療事故の再発が続く中、わが国の医療機関では、病院経営の向上と医療安全の確保のため、様々な医療情報技術が必要になっている。また、老人保健サービスにおいても、寝たきり老人や慢性疾患患者、身体障害者などへのQOL(Quality of Life)の向上を目指して、患者を家族、社会、都市との結びつきの中で在宅介護サービスとして保健情報システムの導入が必要になってきている。
この保健医療情報学特論では、保健・医療・福祉の基本的な役割・機構・運用・制度などに理解するとともに、医療情報やシステムの有用性・活用事例について知識を修得する。 
該当するCP(カリキュラム・ポリシー)およびDP(ディプロマ・ポリシー)
本授業は、カリキュラムポリシー1およびディプロマポリシー1に該当する。 
科目ナンバリングコード
GUU11002 
到達目標
今日の保健・医療・福祉連携に必要な情報システムのあり方を情報処理・医療経済・社会環境などの視点から検討するとともに、その問題点を的確に分析できる力を養うことを目標とする。 
授業内容
番号 【項目欄】 【内容欄】
1. 医療情報の特殊性とは何か(担当:北野)  医療情報の表現は文字、数値、コード、波形、画像、略図などのマルチメディアが必要であり、その情報には曖昧性や冗長性もあるため、多面的・時系的な評価が必要であるとともに、プライバシー保護も必要であることを学ぶ。 
2. 日本の医療制度は国民に何をもたらしたか(担当:北野)  日本の医療制度である、国民皆保険制度が諸外国とどのような違いがあるかを理解し、国民にもたらす功罪について考える。 
3. 少子高齢化により医療・福祉はどう変革しているか(担当:北野)  急激な少子高齢化社会の到来により日本の医療や福祉へどのような影響がでているかを学ぶ。 
4. 診断群分類包括評価制度(DPC)は医療をどう変えるか(担当:北野)  特定機能病院を中心に導入されている診断群分類包括評価制度(DPC:Diagnosis Procedure Combination)のねらいとその功罪を考える。 
5. 病院情報システムは病院経営に役立っているか(担当:北野)  病院の各部門での情報システム化が病院経営の効率化・合理化にどのようにつながっているかを学ぶ。 
6. 医療情報・用語はどこまで標準化しているか(担当:北野)  医療用語・コード標準化がなぜ必要であるかをしるとともに、医療情報各種標準マスタを提供している(財)医療情報システム開発センターのサービス提供を知る。 
7. カルテ開示の現状とその問題点(担当:北野)  カルテは診療記録として重要なものであるが、今日では医療の質向上やインフォームドコンセント、セカンドオピニオンを考慮すると、問題志向型診療記録(POMR:(Problem ­Oriented Medical Record)としてのカルテ開示が必要であることを学ぶ。 
8. 電子カルテシステム導入の意義と問題点(担当:酒井)  電子カルテシステムはカルテの内容をすべて電子化したものであるが、その利用により診療の質や医療スタッフ間の情報共有に極めて有用であることを学ぶ。 
9. 医療事故はなぜ繰り返されるのか(担当:酒井)  医療事故の多くはヒューマンエラーであることを理解し、その原因と対策に用いられている手法について学ぶ。 
10. 医薬品・医療機器の添付文書はなぜ必要か(担当:酒井)  医薬品・医療機器の添付文書は医療機関における医療スタッフの適正使用には重要な情報であることを理解するとともに、今日、(独)医薬品医療機器総合機構(PMDA)から添付文書が電子化されて提供されている現状を学ぶ。 
11. 在宅医療・在宅介護情報サービスはペイするか(担当:酒井)  在宅医療・在宅介護のサービス内容を知るとともに、情報システム化がどの程度有効であるかを考える。 
12. たらいまわしの救急医療はなぜ起こる(担当:酒井)  救命救急で搬送される患者がたらいまわしにある原因を理解し、それをなくすにはどのようにしたらよいかを考える。 
13. 地域病院の産科・小児科の医師の数はどうして減るのか(担当:酒井)  へき地や離島などや、産科・小児科を中心に医師の偏在化が生じている傾向を理解し、その対応を政策面でどのようにすべきかを学ぶ。 
14. 上手な病院のかかり方(担当:酒井)  患者の立場で良い病院と悪い病院が解るポイントを学ぶとともに、悪い病院とならないための方策を考える。 
15. 総括とディスカッション(担当:北野、酒井)  今まで学んできたことから、保健医療情報の重要性を再認識し、今後の保健・医療・福祉のあるべき姿をディスカッションする。 
授業方法の形式
講義の進め方は、各テーマについて受講生に課題を与え、その予習の結果を各受講生が互いに発表・討論しあうとともに、正しく理解できるよう教員側で参考資料を準備・提供する。 
授業の実施方法
成績評価方法
成績の評価は、15回の講義で行われたPowerpointプレゼン発表(30%)、プレゼン後の総合ディスカッション(20%)、講義後の確認テスト(30%)で講義テーマに関する理解度を評価するとともに、15回目の講義終了後の長文レポート課題で提出内容で評価する。 
成績評価基準
到達目標を最低限達成していることの判定は、各講義での確認テスト等(100点換算)とレポート課題の内容(100点換算)の平均点が60点以上であることが必要である。なお、出席は加点要素とはしないが、授業回数の3分の2に満たない場合は欠格とする。 
その他(履修条件・関連科目など)
学部履修科目の「情報管理の基礎」、「情報管理の応用」の単位を取得していることが望ましい。 
テキスト
番号 【書籍名】 【著者】 【出版社】
1. 特になし     
参考資料文献等
番号 【書籍名】 【著者】 【出版社】
1. 医療情報サブノート  日本医療情報学会医療情報技師育成部会編集  篠原出版新社 
2. 公共サービスを中心としたサービス設計に関する教育プログラムの開発(第7章:保健医療情報学特論)  木下栄蔵編集(酒井順哉分担執筆)  名城大学大学院都市情報学研究科 
3. サービスサイエンスの理論と実践  木下栄蔵編集(酒井順哉分担執筆)  近代科学社 
参考URL
1. 特になし   
画像
ファイル
更新日付 2022/02/04 15:27


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