シラバス参照

科目名 エネルギー・流体工学特別演習・実験2A 
科目名(英字) Advanced Seminar and Experiments in Energy and Fluid Engineering ⅡA 
担当者氏名

大藏 信之

対象研究科・専攻 理工学研究科交通機械工学専攻修士課程 
講義学期 前期 
単位数



準備学習・事後学習
準備学習として,授業内容に示す項目・内容に関係する文献・資料を熟読し予習しておくこと.事後学習として,各回の授業で説明した要点について十分に復習しておくこと.なお,課題レポートに対する解説・講評は,定期試験期間終了後,必要に応じて研究室で個別対応する.

毎回、演習・実験の半分の自学自習が求められます. 
授業の概要と目的
今日、石油など天然資源の枯渇や、大気汚染など環境問題を背景に、様々な分野で省エネルギー化の要求が高まっている。流体力学の分野では、物体(自動車、航空機など)の抵抗軽減、航空機の高揚力化などが、大きな課題の一つである。抵抗軽減、高揚力化の効果は、その物体周りの流れの状態、言い換えれば、流れが層流か乱流であるかで大きく異なり、流れの層流-乱流の遷移過程を解明し、制御することが、極めて重要となる。

本科目では、「層流-乱流遷移の解明と制御」を大きなテーマとして、境界層流れ、伴流、渦輪の流れなど様々な遷移現象の問題を扱い、修士論文の課題選定から、研究途中での問題解決能力、修士論文のまとめ、成果の発表に至るまでの研究の基礎能力を養う。

本科目は、1・2年次に連続履修することで完結し、修士論文の充実のための知識や技術など、研究能力を修得する。また、下記の授業内容は、取り上げる課題を示したもので、各自の研究の中心となる課題については、重点的に取り上げる。 
該当するCP(カリキュラム・ポリシー)およびDP(ディプロマ・ポリシー)
本授業はCP3.4およびDP2に該当する。 
科目ナンバリングコード
GTT21101 
到達目標
層流-乱流遷移に関係する流れの諸現象について、その物理的意味を理解し、説明できる。 
授業内容
番号 【項目欄】 【内容欄】
1. 研究課題の調査  下記の研究課題(1)~(7)を中心に関係論文を輪講し、未解決課題を討論する。 
2. 研究課題(1)  「低レイノルズ数における物体伴流の遷移」について、関係論文を輪講、解説する。この研究課題について、未解決な問題を整理・検討する。 
3. 研究課題(2)  「平板境界層の遷移過程」について、関係論文を輪講、解説する。この研究課題について、未解決な問題を整理・検討する。 
4. 研究課題(3)  「高レイノルズ数の物体に働く流体力」について、関係論文を輪講、解説する。この研究課題について、未解決な問題を整理・検討する。 
5. 研究課題(4)  「剥離剪断層の制御による物体の抵抗低減」について、関係論文を輪講、解説する。この研究課題について、未解決な問題を整理・検討する。 
6. 研究課題(5)  「渦輪の遷移過程における変形と崩壊」について、関係論文を輪講、解説する。この研究課題について、未解決な問題を整理・検討する。 
7. 研究課題(6)  「渦対の変形・崩壊過程」について、関係論文を輪講、解説する。この研究課題について、未解決な問題を整理・検討する。 
8. 研究課題(7)  「翼の後流における縦渦対の挙動」について、関係論文を輪講、解説する。この研究課題について、未解決な問題を整理・検討する。 
9. 研究テーマの選定と研究計画  上記研究課題から、具体的な研究テーマを選定し、その研究背景・目的および解明すべき現象や問題点について整理する。その研究テーマについて、研究計画を立て、適切な実験方法あるいは数値解析方法について検討する。 
10. 成果報告と、計画の点検・見直し  各研究テーマの進捗状況について報告し、解明された点と、未解明な点について整理する。未解決な問題の解決方法について、検討を行う。必要に応じて研究計画を点検し、見直しを行う。 
11. 成果のまとめ  実験あるいは数値解析によって得られたデータを取りまとめ、図表化する。また、必要に応じて流れの現象を模式図にするなど、現象理解のための効果的な表現方法を検討する。 
12. 関係学会での発表  得られた研究成果を、関係学会で口頭発表するための資料作成、プレゼンテーションの練習を行う。また、発表後は、質疑・討論の内容を参考に、データの補充や、その後の研究方針を検討する。 
13. 修士論文の執筆  論文全体の構成を検討し、論文の執筆および推敲を行う。 
14. 公聴会での発表  修士論文公聴会において発表するための資料作成、プレゼンテーションの練習を行う。 
15. 総括  研究課題の調査から始まり、研究テーマの選定、計画、実施、問題点発見とその対応、さらに、学会や公聴会などでの口頭発表を経験し、修士課程2年間の成果を修士論文としてまとめる。これらの経験を通して、課題探求能力、問題整理・解決能力、プレゼンテーション能力など、技術者として必要な能力を磨く。 
授業方法の形式
講義(演習を含む)およびゼミナール形式を併用 
授業の実施方法
対面授業 
成績評価方法
レポート(100%)により100点満点で評価し、60点以上を合格とする。 
成績評価基準
C(合格)となるためには、到達目標を最低限達成することが必要である。 
その他(履修条件・関連科目など)
流体科学特論Ⅰ・Ⅱ、エネルギー・流体工学特別演習・実験2B 
テキスト
番号 【書籍名】 【著者】 【出版社】
1. 使用しない。     
参考資料文献等
番号 【書籍名】 【著者】 【出版社】
1. J.Fluid.Mech     
2. Phys.Fluid     
3. 日本流体力学論文集「ながれ」     
4. 日本機械学会論文集B編     
5. 日本航空宇宙学会論文集     
参考URL
画像
ファイル
更新日付 2024/01/26 13:14


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