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科目名 微生物学 
担当者氏名

細田 晃文

全開講対象学科 農学部生物環境科学科
年次 2年次 
クラス E・F 
講義学期 前期 
単位数
必選区分 選択科目 
学期・曜日・時限  
部門 専門教育部門-専門教育科目群選択 
備考  



準備学習・事後学習
教科書を指定していないため,事後学習として毎回の講義範囲で専門用語など講義では分からなかった内容を理解するため,2時間程度復習してください.準備学習としては,下記「参考文献」にある書籍を2時間程度読んでおくと,より講義を理解できます. 
課題・定期試験に対するフィードバック
履修上の留意
1年次開講の生物学 I, II,化学 I, II,および2年次開講の生物化学 I, II ならびに環境微生物学を合わせて履修することで,本講義を深く理解することができる.また,新聞・科学雑誌など日ごろから自然科学に関する教養的な知識を深めるよう努力してください. 
授業の概要と目的
微生物学の歴史や微生物学で最も基本的かつ重要な方法論(自然界からの細菌分離および集積培養,分類法,滅菌法など)について解説します.また,原核生物の細胞表層構造や生育におけるエネルギー代謝様式の違いなどを解説し,主な分類学的系統群に属する細菌種の生理・生態について理解を深めます.さらに微生物を利用した産業(環境修復,鉱物バイオリーチング,エネルギー生産など)についても解説します.これらの解説から微生物学の重要かつ必須である基礎的知識の習得と理解を目指します.
本科目はDP2,CP2に該当する.
(実務経験と授業内容との関連):民間企業・経産省・NEDOによる合同出資で設立された研究所での嫌気性・好気性微生物の探索経験を活かし,環境汚染やエネルギー問題を解決する微生物に関する実践的教育を行う.
(科目ナンバリングコード:AE21403) 
該当するCP(カリキュラム・ポリシー)およびDP(ディプロマ・ポリシー)
実務経験と授業内容の関係
科目ナンバリングコード
サブタイトル
多様な環境に生息する細菌・古細菌を知るための微生物学 
到達目標
微生物の生理・代謝・生態・分類に関する基礎知識の習得と理解を目指します.また,微生物を利用した種々の産業に必要となる特性などを理解することが目標です. 
授業計画
【項目欄】 【内容欄】
1. 微生物学の歴史  微生物の発見に始まり,有機物質の変換や病原因子に関与する微生物の役割についてのこれまでの知見を中心に解説し,バイオテクノロジーとして利用される微生物学今後についても解説する. 
2. 微生物の観察方法および分離と保存  微生物を取り扱う様々な方法論(顕微鏡観察,純粋培養技術,保存方法など)について解説する. 
3. 微生物の構造  主に細菌の細胞表層構造(細胞壁,細胞膜)やべん毛などについて解説し,カビや酵母といった真核細胞の形態・構造についても解説する. 
4. 微生物の分裂と増殖  好気性・嫌気性従属栄養細菌,好気性・嫌気性化学合成独立栄養細菌,光合成独立栄養細菌などのエネルギー供給反応(代謝反応)について解説する.また,微生物増殖の定義や計数方法,培養技術などについて解説する. 
5. 微生物の分類  細菌の分類学に対する研究方法や分類学の問題点などについて解説する. 
6. 古細菌・独立栄養細菌・光合成細菌  それぞれの分類群にどのような細菌種が属し,どのような環境に生息しているかなど,その多様性ならびに生態について解説する. 
7. グラム陰性真正細菌,腸内細菌群および関連真正細菌  蛍光性Pseudomonas(シュードモナス)属,根粒菌などの生態についても解説する.また,大腸菌に代表されるこの細菌群の一般的な生理的性質や分類学上の細別について解説する.さらに,この細菌群に属する嫌気性細菌の多様性および生態について解説する. 
8. グラム陽性真正細菌  好気性細菌として代表的なBacillus(バシラス)属,あるいは嫌気性細菌として代表的なClostridium(クロストリジウム)属を中心に,この細菌群に属する好気性および嫌気性細菌の多様性および生態について解説する. 
9. 真菌類およびウイルス  麹菌や酵母を中心とした真核性微生物(真菌類)の多様性および生態について解説する.また,ウイルスの構造や種類,生活環についても解説する. 
10. 微生物の消毒と滅菌 ‐ 抗生物質と薬剤耐性菌 -  消毒と滅菌の種類や理論,実態を解説し,その違いや特徴を理解する.また,抗生物質発見の歴史と現在,用いられている抗生物質の種類や作用機序について解説する.また,薬剤耐性菌発生のメカニズムや耐性遺伝子についても解説する. 
11. 食品に関連した微生物の利用  酒やビールなどアルコールやパン,チーズといった発酵食品,有機酸,酵素,医薬品などの生産に果たす食品に関連した微生物の利用(Food microbiology)について紹介する. 
12. 環境修復に関連した微生物の利用
(Bioremediation) 
油や有機塩素系化合物で汚染された土壌や水の浄化に関わる微生物の生理・生態について解説し,種々の浄化システム(環境修復)に対する微生物の利用(Bioremediation,Environmental microbiology)について実例を紹介する. 
13. 金属精錬や地質学に関連した微生物の利用(Biohydrometallurgy)  環境負荷が高い廃棄物である低品位鉱石や難処理鉱石からの有価金属抽出を促進する微生物の生理・生態について解説し,これらに関連する微生物の利用(Biomining,Biomineral processing)についてその展望などを紹介する. 
14. エネルギー生産に関連した微生物の利用
(Green microbiology) 
微生物燃料電池やメタンガス生成に関わる微生物の生理・生態について解説し,電気や熱エネルギー生産に対する微生物の利用(Green microbiology)についてその展望などを紹介する. 
15. 講義のまとめ  これまでに講義で学んだことについて,重要な点を再確認ならびに総括する. 
テキスト
参考文献
【書籍名】 【著者】 【出版社】
1. 微生物学(上・下)  RY スタニエ 他 共著  培風館 
2. 微生物機能学 ‐微生物リソースと遺伝子リソースの応用‐  森田英利  三共出版 
3. 理系総合のための生命科学  東京大学生命科学教科書編集委員会  羊土社 
授業方法の形式
講義 
成績評価方法
定期試験の点数を基本とし,これに小テストを加味して100点満点とする.定期試験:範囲指定なしで実施する.記憶力だけでなく,講義の内容を基にした思考力を問う試験を行う.小テスト:講義内容理解のために行い,成績評価に加味する.定期試験:70%,小テスト:30%
C(合格)となるためには、到達目標を最低限達成することが必要である。 
成績評価基準
受講生へのメッセージ
微生物学は医学・薬学だけでなく農学においても基本的かつ重要な学問です.これまで生物の基本についてあまり知らなかった学生にも微生物への興味を持ってもらえるように努めます.テキストは使用しませんが,RYスタニエらの「微生物学」などから抜粋して解説することで微生物学の基礎を紹介します.また,微生物を利用した様々な産業(環境修復,エネルギー生産,発酵工学など)についても解説し,本講義を通じて微生物学は様々なバイオサイエンスの基礎であることを理解してもらいます. 
参考URL
画像
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更新日時 2021/02/27 16:02


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