シラバス参照

科目名 応用演習1 
担当者氏名

松本 俊太

全開講対象学科 法学部法学科
年次 2年次 
クラス  
講義学期 前期 
単位数
必選区分 選択科目 
学期・曜日・時限  
部門 専門教育科目-演習部門 
備考  



準備学習・事後学習
・予習用課題として毎週提示する演習問題(1週あたり2問程度を予定)の解答を準備し(提出は求めない)、演習当日のディスカッションに備えること。
・毎週の演習終了後は、演習中に理解が難しかったところを中心に復習すること。


学生便覧に基づき全体として授業時間の2倍程度の事前・事後学習が必要です。 
課題・定期試験に対するフィードバック
・演習中に、各受講生が準備した演習問題の解答を素材に、受講生全員で議論する。
・学期末課題については、WebClassを通じて、全受講生宛の解答と講評を公開する。その際、必要に応じて、個別の受講生に対しても講評を送信する。 
履修上の留意
・第2回授業当日までに、1年生配当「政治学入門」第27回を復習しておくことが望ましい。
・時折、RStudioというPCソフトを用いて、簡単なシミュレーションやデータ分析を実演する。もちろん必須ではないが、プログラミングやデータ分析に関心のある受講生には、この実演を再現する方法を教えるので、各自使用しているコンピュータにRstudioをインストールしておくと良い。 
授業の概要と目的
 政治学を含む社会科学全般(ただし法解釈学は除く)は、人間の思考や行動、およびその帰結として起こる社会現象に関する「理論」を立てて、それをデータを中心とした事実に照らして「実証」することによって成り立っている。この人間の思考や行動について、これまでの社会科学はどう論じてきたのか、これを学ぶことを、この演習の目的とする。 ただし、先行研究を知識として紹介することは、別の講義科目で行っているため、この科目では、演習ならではの学び方を採用する。つまり、受講生自身が、社会科学における何らかの状況の当事者となって、この状況を再現するゲームをプレイすることで、実践を伴った理解を目指す。したがって、この演習において受講生に要求されるのは、文献を読むことや何かを記憶することではなく、教員側が提示する問題を、粘り強く・柔軟に・そしてできるだ楽しみながら、考え抜くことである。
 普段から物事を考えることを好む人はもちろんのこと、そうでない人に対しては、たとえば、法律学や政治学は暗記科目だという認識が如何に誤っているかを、身をもって知ってもらう機会になればと思う。 
アクティブ・ラーニング
・毎週必ず何らかのディスカッションを行う。
・数回、グループワーク(カードやサイコロを用いた簡単なゲームなど)を行う。 
該当するCP(カリキュラム・ポリシー)およびDP(ディプロマ・ポリシー)
本授業はCP3およびDP3に該当する。 
実務経験と授業内容の関係
とくになし。 
科目ナンバリングコード
LL21101 
サブタイトル
社会科学ではこう考える 
到達目標
・社会科学における議論(理論と方法)の行われ方の基礎を理解すること。
・これを実践的に理解するために、理論の構築および実証分析が行われるプロセスの一部を体験し、習熟すること。 
授業計画
【項目欄】 【内容欄】
1. イントロダクション  ・演習の概要の説明
・受講生の自己紹介
・アイスブレイクを目的としたゲーム 
2. 大学で学ぶこと・科学的に考えること  ・2年生の1学期目を迎えるにあたって、大学で学ぶことの目的や、学び方のスキルを再確認する。
・その延長線上で、社会科学を含む科学における思考の方法を解説する。 
3. 社会科学における人間観:経済学的合理性・限定合理性・社会規範と合理性  ・この回から、社会科学における理論を扱う。
・社会を構成する人間はどのように思考し行動するか、3つの異なる見方(それぞれ経済学・心理学・社会学における見方)を担当教員が解説し、その内容に関してディスカッションを行う。 
4. 論理的思考1:命題・集合・場合の数・確率  ・高等学校で学ぶ数学の中でも、社会科学(ここは法解釈学を含む)における思考の基礎をなす「命題と集合」の分野を復習する。
・その延長線上で、第10-12回で扱うデータ分析で出てくる「場合の数と確率」の分野を、可能な限り復習する。 
5. 論理的思考2:論理パズルの演習問題  ・第4回「集合と命題」の応用問題として、論理的思考に関する演習問題を、受講生全員で解いてみる。
・演習問題は、SPIや公務員試験「判断推理」の問題集から選定する予定。 
6. 合理的選択理論:概略  ・経済学的な人間観に基づいて人間の行動や社会現象を説明する、「合理的選択理論」の意義と限界を学ぶ。
・具体例として、「投票参加のパラドックス」という、投票に行かない方が合理的なのに投票率はゼロにはならない、という現象を考える。 
7. ゲーム理論1:基本的な概念  ・合理的選択理論の中でも、人間同士の相互作用を数理的に描く「ゲーム理論」について、その基礎を解説する(必要とする数学は、四則演算程度)。 
8. ゲーム理論2:行動ゲーム理論  ・経済学的な人間観を前提とするゲーム理論がいうとおりに、実際の人間は行動するのか。このことを確認すべく、受講生同士で、カードやサイコロを使った簡単なゲームを行う。 
9. データ分析1:記述統計  ・この回から、理論を検証する方法を扱う。
・その出発点は、現実の観察から得られたデータを記述する(分布を描く・平均値を求めるなど)ことだが、この時点からして、嘘や誇張が入り込む余地がある。これらを見抜く方法を、演習問題を受講生全員で考えることによって学ぶ。 
10. データ分析2:中心極限定理  ・いわゆる統計学の根幹をなす、「中心極限定理」というものを、受講生による手作業やコンピュータ上のシミュレーションを通じて、直感的に理解する。 
11. データ分析3:区間推定・仮説検定  ・中心極限定理に基づいて、区間推定(手元のデータから真の値を推定する)や仮説検定(あるデータに関する仮説の真偽を判定する)を行う方法を解説する。
・演習問題として、具体的な事例を、受講生全員で考える。 
12. データ分析4:統計的因果推論  ・科学の最終目的は、未来の予測(こちらは第11回で出てくる)と因果関係の検証の2つとされることが多い。この因果関係の検証を、データに基づいて行う方法を解説する。
・その一環として、受講生同士で、簡単な実験を行う。 
13. 質的方法  ・科学的な実証は、データだけではなく、質的な情報によっても行われうる。質的な情報を用いた実証の例として、事例研究・聞き取り調査・参与観察といった手法を、簡単に解説する。 
14. 最後の演習問題  ・学期の総まとめとして、学期末課題Part1を出題する。
・この問題について、まずこの回の演習で全員で議論するが、最終的な解答は、各受講生が持ち帰ってレポート形式(1,000~2,000字程度の予定)で解答することとする。 
15. 総まとめ  ・前週に出題した学期末課題Part1に対して、受講生から集まった解答を素材として、学期末課題Part2を出題する(内容は当日まで非公表)。
・総まとめに相当する内容を、受講生全員で議論する。 
テキスト
【書籍名】 【著者】 【出版社】
1. なし。必要に応じて文献のコピーを配布する。     
参考文献
【書籍名】 【著者】 【出版社】
1. 授業内で、その都度紹介する。     
授業方法の形式
演習 
授業の実施方法
対面授業 
成績評価方法
・参加状況(30%) 毎週のディスカッション(50%) 学期末課題(20%)。
・期限までに最終課題を提出しない受講生は「欠席」扱いとし、単位を認定しない。
・正式な成績評価の方法・授業計画・注意事項等は、初回の講義にて配布する「詳細版シラバス」にて指示する。 
成績評価基準
C(合格)となるためには、到達目標を最低限達成することが必要である。 
受講生へのメッセージ
 この演習の担当教員は、「科学的な政治学」の分野の講義科目を3種類(計10単位分)担当しています。しかし、大教室での講義では、その基礎となる人間の思考や行動については、基礎的な概念の説明と、せいぜい小テストや定期試験で実例を出題するぐらいで終わってしまいます。社会科学における人間の思考や行動を理解するためには、受講生自らが当事者の立場(様々なゲームにおけるプレイヤー)になって、頭を働かせることが、肌感覚レヴェルでの理解を促します。
 この演習は、文献を読んだり論文を書いたりといった、スタンダードな演習ではなく、その都度出される頭を使う課題を、個人あるいは受講生全員で考えてもらいます。一生懸命考えた結果であれば、間違っても構いません。思考することが得意な人はもちろん、苦手あるいは不慣れだからこれを機会に身につけたい、という人も、是非とも受講してください。いざ頭を使ってみると、思いのほか楽しかったり、向いていたりするかもしれません。 
参考URL
画像
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更新日時 2024/03/15 11:15


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